
毎日暑い日が続きますね。「水筒を持った?」「帽子をかぶった?」と、お子さんへの熱中症対策の声かけが増える季節です。ところでこの熱中症対策、実は「歯」とも関係があるかもしれない、と聞いたら驚きませんか?
キーワードは「唾液(だえき)」。つまり、つばです。今日は、夏と唾液とむし歯の、ちょっと意外なつながりのお話です。
唾液は「天然のマウスウォッシュ」と呼ばれています
唾液というと「食べ物を飲みこみやすくするもの」というイメージが強いかもしれません。でも実は、それだけではありません。
唾液には、お口の中の食べかすや細菌を洗い流す働きや、むし歯菌が出す「酸」を中和する(打ち消す)働きがあると言われています。さらに、酸で少し溶けかけた歯の表面を修復する「再石灰化(さいせっかいか)」を助けるとも言われており、いわば24時間働き続ける天然のマウスウォッシュのような存在です。
汗をたくさんかくと、唾液が減る?
ここからが「おや?」というポイントです。
唾液の材料は、ほとんどが体の中の水分です。夏に汗をたくさんかいて体の水分が足りなくなる(脱水気味になる)と、体は水分を節約しようとして、唾液の量も減りやすくなると言われています。
アメリカの国立衛生研究所(NIH)が出している健康情報でも、水分不足はお口の乾燥の原因のひとつとされていて、唾液が減るとむし歯や歯ぐきのトラブル、口臭のリスクが高まる可能性が指摘されています。
つまり、「汗をかく夏は、お口の中の見張り役である唾液が手薄になりやすい季節」とも考えられるわけです。部活や外遊びで汗びっしょりになるお子さんは、特に気をつけてあげたいところです。
夏の飲み物にも、ちょっとしたワナが
「じゃあ、スポーツドリンクをたくさん飲ませればいいのね」と思った方、ここは少し注意が必要です。
スポーツドリンクには意外と多くの糖分が含まれていて、ペットボトル1本で角砂糖数個分にあたることもあると言われています。汗をかいて唾液が減っているところに、甘い飲み物をだらだらと飲み続けると、お口の中はむし歯菌にとって居心地のよい環境になってしまいます。
激しい運動や炎天下での作業のとき以外は、ふだんの水分補給は水や麦茶を基本にするのがおすすめです。
今日からできる、夏のお口を守る3つの工夫
1. 水や麦茶で、こまめに水分補給
のどが渇いたと感じる前に、少しずつ飲むのがポイントです。体のためにも、唾液のためにもなります。
2. よく噛んで食べる
噛む回数が増えると、唾液は出やすくなると言われています。夏休みの食事こそ、ゆっくりよく噛んで。
3. 寝る前の歯みがきはていねいに
眠っている間は、ただでさえ唾液が減る時間帯です。寝る前の歯みがきで、むし歯菌のエサを残さないようにしましょう。
おわりに
熱中症対策の水分補給が、めぐりめぐってお口の健康にもつながるかもしれない。そう思うと、いつもの「水筒持った?」の声かけが、ちょっと頼もしく感じられませんか。
「うちの子、最近お口が乾きやすいかも」「甘い飲み物が習慣になっているかも」など気になることがあれば、夏休みの間に一度、かかりつけの歯科医院でチェックしてもらうと安心です。柴又にお住まいの方は、散歩がてら酒井歯科医院にもお気軽にお立ち寄りくださいね。


