
夏休みが近づいてきました。公園あそび、部活、お祭り——汗をかく季節は、冷たいジュースやスポーツドリンクが手放せなくなりますよね。「熱中症も心配だし、飲まないよりはいいはず」と、水筒にスポーツドリンクを入れているご家庭も多いかもしれません。
実はその夏の飲み物、選び方と飲み方しだいで、歯への影響が大きく変わると言われています。今日は「甘さ」だけではない、ちょっと意外な落とし穴のお話です。
甘い飲み物とむし歯の関係、数字で見ると
海外の調査では、砂糖入りの飲み物を週に4回以上飲む小さなお子さんは、むし歯が多い傾向があったという報告があります。また、砂糖の摂取量が多いお子さん(2〜8歳)ほど、むし歯が増えていたという研究報告も。
甘い飲み物が毎日の習慣になっていると、お口の中はどうしても、むし歯菌が働きやすい環境になりやすいのです。
意外な落とし穴は「甘さ」より「酸っぱさ」かも
ここからが今日の「おや?」ポイントです。歯にとってのリスクは、砂糖だけではありません。飲み物の酸性度(酸っぱさの度合い)も大きいと言われています。
歯の表面をおおうエナメル質は酸に弱く、pH(ピーエイチ)4.0を下回るような酸性の強い飲み物は、触れるだけで歯の表面が少しずつ溶けはじめるという指摘があります。そして、スポーツドリンク・炭酸飲料・エナジードリンクの多くは、このラインを超える酸性度なのだそうです。
つまり甘くて酸っぱい夏の飲み物は、「糖」と「酸」の両方から歯にはたらきかける、ダブルパンチになりうるということ。冷たくてゴクゴク飲めてしまうのが、夏のこわいところです。
一番のリスクは「だらだら飲み」
そして、量と同じくらい大事なのが回数だと言われています。水筒に甘い飲み物を入れて一日中ちびちび飲んでいると、お口の中はずっと「酸性の時間」のまま。唾液が歯の表面を修復してくれる時間(再石灰化といいます)が、取れなくなってしまうためです。
歯にやさしい夏の水分補給のコツ
- ふだんの水分補給は水かお茶を基本に(アメリカの歯科医師会も、水・牛乳・無糖のお茶を歯にやさしい選択肢として挙げています)
- スポーツドリンクは「たくさん汗をかいた運動のとき」に出番をしぼる
- 飲むなら時間を決めて、だらだら飲みを避ける
- 甘い・酸っぱい飲み物のあとは、水をひとくち飲んでお口をゆすぐイメージで
ちなみに、汗と唾液の関係から見た「夏のむし歯対策」はこちらの記事でくわしく解説しています。かき氷で歯がキーンとしみるのが気になる方はこちらもどうぞ。
まとめ:ぜんぶダメ、ではなく「出番の使い分け」
夏の飲み物は「ぜんぶダメ」ではありません。コツは、ふだんは水やお茶、スポーツドリンクはここぞという場面で——という出番の使い分けです。
夏休みは生活リズムが変わり、お口の環境も変わりやすい季節。お子さんの歯で気になることがあれば、夏休みのうちに一度、検診でチェックしてみませんか。柴又駅から徒歩6分の酒井歯科医院でも、お子さんの歯のご相談を受け付けています。

